むくみとは

むくみとは、細胞と細胞の間(組織間隙)に余分な水分(間質液)が溜まっている状態。
医学的には「浮腫」と呼ばれています。

長時間の立ち仕事や座った状態などでむくだ足が、一晩寝れば次の日には元に戻っているようなむくみは一過性のもので病気ではありません。

このようなむくみの主な原因は静脈のうっ帯(※1)から起こっています。

むくみは、このような一過性のもの以外に病気によって生じることもあります。

(※1)うっ帯:血流などが静脈内などに停滞した状態。

むくみはどこに現れる?

むくみは全身性浮腫と局所性浮腫に分かれます。

全身性浮腫

腎臓、心臓、肝臓、内分泌系の病気、栄養障害、薬剤などが原因と考えられます。
また特発性浮腫(※2)といわれるものも該当します。

(※2)特発性浮腫:特別な原因がなくむくみの症状がでること。

局所性浮腫

静脈、リンパ管、内分泌系の病気、炎症、血管神経性浮腫などの病的な浮腫と一過性の浮腫など

むくみのメカニズム

むくみの元となる体液は

  • 血管内にある「血漿」
  • 細胞と細胞の間にある「間質液(組織間液)」
  • リンパ管にある「リンパ液」

に分かれます。

3つの体液はその名称が違うだけであって、血管内の「血漿」が細胞間にしみ出たものを「間質液」、間質液がリンパ管に回収されると「リンパ液」と呼ばれるようになります。

体液の量は体重の約60%
その内訳は、細胞外に1/3、細胞内に2/3存在します。

細胞外にある水分の約80%が間質液。
残り約20%は血管やリンパ管の中にある血漿やリンパ液などの循環液となります。

むくみと体液の関係

血液は心臓から動脈を通って足などの末端まで送られ、静脈を通って再び心臓に戻ります。

心臓から送り出された動脈の中の血漿には酸素や栄養素が含まれており、毛細血管(細胞のまわりに網の目のように通っている細い血管)の壁にある非常に小さな穴から細胞側へしみだすことで全身の細胞に酸素や栄養素を与えます。

一方細胞の代謝によってできた二酸化炭素や老廃物を含んだ細胞間にある間質液は、毛細血管の穴を通って再吸収され心臓に戻ります。

血管からしみでる水分(血漿)量と再び毛細血管に吸収される水分(間質液)量はいつも同じ量です。

むくみが生じるのは、何らかの原因で毛細血管からしみでる水分(血漿)が多かったり、毛細血管に再吸収される水分(間質液)が少なかったりして、細胞間の間質液の量が増えることで起こります。
また、リンパ液のうっ帯(※3)もむくみを生じさせる原因となります。

(※3)リンパ液のうっ帯:血管外にでた水分の90%は血管に再吸収され、残り10%はリンパ管に吸収されます。そしてリンパ管に吸収された水分は最終的には静脈に合流します。なんらかの原因でリンパの流れが悪い(うっ帯)とリンパ管内の水分が回収されずにむくみになります。

毛細血管から水分が異常にしみでる、毛細血管への水分の再吸収が悪くなる原因として以下のようなものが考えられます。

毛細血管壁の透過性亢進

毛細血管壁の透過性とは血管壁を物質が通過する性質のこと。
血管透過性が亢進すると血管内の水分が細胞側へどんどん流れていきます。

毛細血管内圧の上昇

毛細血管内圧とは血管内の水分を細胞側へ押し出す力。
毛細血管内圧が上昇すると血管内の水分が細胞側へ流れていきます。

膠質浸透圧の低下

膠質浸透圧とはアルブミンなど血管内のタンパク質が血管外の水分を引きつける力。
この力が低下すると間質液の血管への再吸収がされにくくなります。

組織圧の低下

細胞と細胞の隙間を組織間隙といいます。この部分の圧を組織圧と呼びます。
組織圧は皮膚の表面に弾力があり、強くピンと張っていたら組織圧は高くなります。
組織圧が静脈の圧より低いと水分を静脈側へ押し戻す力が弱まり、間質液が溜まってしまいます。

血液が体をめぐる仕組み

むくみの仕組みが分かったところで、むくみの原因となる体液を運ぶ血液はどのように体をめぐっているのでしょうか?

心臓から酸素や栄養素を含んだ血液は大動脈から動脈、細動脈と枝別れして最後には毛細血管を通って全身に送くられ、体内の組織に酸素や栄養素を渡します。
そして二酸化炭素や老廃物などの不要なものを回収した毛細血管は、再び合流して静脈となってまた心臓に戻ってくる循環を体循環といいます。

心臓は強力なポンプの役割をし、1分間に70~90回伸び縮みして全身に血液を送り出します。
血液が体を一周する時間は約20秒。

しかし心臓が静脈の血液を吸引して戻す作用はわずかです。

それではどのようにして血液は心臓に戻ってくるのでしょうか?

次のような働きによって、静脈が心臓にもどっていきます。

  • 呼吸による血液の吸引
  • 動脈の流れが静脈を押し上げる
  • 重力(心臓よりも高いところにある静脈は重力によって心臓へもどる)
  • 静脈弁(血液の逆流を防ぐ)

では、足の血液は重力に逆らってどのように心臓にもどってくるのでしょうか?
それには、上記の「静脈弁」とふくらはぎの「筋ポンプ作用」が深くかかわってきます。

歩くなど足を動かすときにふくらはぎの筋肉が収縮することで静脈が圧迫され、血液が絞り出されるようにして心臓にむかって流れます。
また筋肉が弛緩すると静脈弁が閉じ、心臓方向から逆流しないようになっています。
この一連の働きを筋ポンプ作用と言います。

長時間の立ち仕事や同じ姿勢などで、筋ポンプ作用が弱まると足の血液がうっ帯して足がむくみやすくなります。

むくみの確認方法-チェック法

  • 指で押すとくぼみができ、なかなか消えない
  • 靴下のゴムの後がくっきり残る
  • 靴がきつくなって履けない
  • 上まぶたから鼻翼にかけて腫れぼったくなり、眼が細くなる
  • 体重が1日に1.5kg以上増える

むくみの原因

体質

もともと血管やリンパ管が細い。
肥満:太っていることで心臓に負担がかかり、静脈血を十分に引き上げることができない。
また太って呼吸が浅くなると、静脈の流れの促進がされにくくなる。

女性

男性よりも筋肉が発達していない。
男性よりも皮膚がやわらかい。(組織圧の低下)
女性ホルモンの働きで血管が拡張し、尿の量が減って普段よりも体に水分をため込もうとする。

妊婦

妊娠中の女性ホルモンの働きのため、塩分・水分をため込みやすくなる。
お腹の中の赤ちゃんの成長に伴い、足の静脈が圧迫され、血液が心臓に戻りにくくなる。

加齢

皮膚の弾力が少なくなる。(組織圧の低下)
心臓、腎臓などの機能の低下。
筋力の低下。(筋ポンプ作用の低下)

冷え

冷えにより血液のめぐりが悪くなる。

運動不足

筋力の低下(筋ポンプ作用の低下)

不規則な生活

寝不足、食生活の偏りなどが皮膚の弾力の衰えにつながる。

塩分

塩分は水分を引きつけるので、塩分を多く摂ると体内の水分量が増える。

水分

摂取しすぎると体内の水分量が増え、腎臓が尿を出すように働くが、完全に調節するには2~3日かかる。
逆に水分摂取が少なくても、体内の水分濃度が濃くなってむくみがひどくなる。

アルコール

アルコールによって排尿を抑える抗利尿ホルモンが抑制され、尿がたくさん出る。たくさんの尿がでると脱水症状になって水を過剰に摂取する。
また、アルコールによって血管が膨張しやすくなる。

ダイエット

ダイエットによって足の筋肉量が減少すると筋ポンプ作用の低下につながる。
極端なダイエットによる低栄養は低たんぱく血症を起こし、膠質浸透圧が低下する。
ビタミンB1の欠乏によって起こる脚気は全身性のむくみにつながる。

仕事・姿勢(立ち仕事・長時間同じ姿勢でいるなど)

重力の関係で、足の血液に重力がかかって足の血液が心臓に戻りにくくなり、たくさんの血液が足にうっ帯する。
寝たきりの人は、後頭部や背中、腰、おしり、ふくらはぎ、かかとなど体の下の方にむくみがでる。

ストレス

血液循環を調整している自律神経は、交感神経と副交感神経から成り立っている。
交換神経は緊張しているとき、副交感神経はリラックスしているときに優位になる。
ストレスを感じ体が緊張すると交感神経が働き、血管が収縮し、リラックスすると副交感が働き、血管が弛緩する。
このバランスがいいと血のめぐりもいい。
ストレスを常に受け続けると交感神経が優位に立ち続け血管が収縮したままで血のめぐりが悪くなる。

服装

ボディスーツなど胸部から腹部、股までの体の中心部分のみ締めつけるので足のむくみの増長につながる。

ヒールの高い靴はスニーカーよりも歩いたときに足首の動く範囲が小さくなるために、筋ポンプ作用が十分に行われない。
ブーツは膝から下全体を覆ってしまうのでふくらはぎを締め付け、筋肉の動きを制限することになるので筋ポンプ作用を妨げる。

薬剤

高血圧の薬であるカルシウム拮抗薬によるむくみは動脈の拡張作用が静脈よりも強いため、静脈圧が上がり足がむくむ。

糖尿病のインスリン抵抗性改善薬は腎臓におけるナトリウム再吸収が高まるためむくむ。

消炎鎮痛剤(非ステロイド系抗炎症剤)は腎血流低下により、甘草、グリチルリチン製剤、男性・女性ホルモン、副腎皮質ステロイド剤はナトリウム貯留作用によりむくみを生じさせる。

むくみを起こす薬

非ステロイド系抗炎症薬 カルボン酸系(アスピリン、インダシン、ボルタレン、ロキソニン)
エノール酸系(スルピリン)
降圧薬 血管拡張薬(ヒドララジン、ニトロ系)
カルシウム拮抗薬(ジヒドロピリジン系)
αブロッカー、βブロッカー
ホルモン剤 副腎皮質ホルモン、エストロゲン、プロゲステロン、テストステロン
糖尿病薬 インスリン、ピオグリタゾン
漢方薬 甘草(グリチルリチン)
中枢神経作用薬 抗ドパミンD2薬(ドンペリドン、メイクロプラミド、スルピリド)、カルバマゼピン、アミトリプチン
抗生剤 ペニシリン系、セフェム系、ホスホマイシン
抗がん剤 アントラサイクリン系、シスプラチン

『むくみ体質をあきらめない-医師が教える予防・解消の知恵』より

病気によるむくみ

心性浮腫

むくみの特徴

立位では足に、寝た姿勢では腰、背中に強く、夕方に強い。

むくみ以外に見られる所見

 労作時や夜間の呼吸困難、起座呼吸、肝腫大などうっ血性心不全の症状、静脈の怒張

病気

 心筋梗塞、弁膜症、心筋症、先天性心疾患など

肝性浮腫

むくみの特徴

腹水を伴うことが多い。

むくみ以外に見られる所見

黄疸など肝障害の症状、脾腫やメドゥーサの頭などの門脈圧亢進に伴う所見。

病気

肝硬変

腎性浮腫

むくみの特徴

急性糸球体腎炎では、まぶたなど顔面に強い。

むくみ以外に見られる所見

倦怠感や食欲不振、たん白尿など

病気

ネフローゼ症候群、急性腎炎

内分泌性浮腫

むくみの特徴

粘液水腫と言われる特徴的なむくみ。押しても圧痕が残らない。

むくみ以外に見られる所見

皮膚が乾燥して荒れる。貧血、黄皮症。寒がり、便秘がち、疲れやすいなど

病気

甲状腺機能低下症

甲状腺以外の内分泌の病気

クッシング症候群(30~50%に足のむくみが起きる。中心性肥満、満月様の顔貌、多毛、高血圧などの症状が見られる)

リンパ浮腫

むくみの特徴

全体的に何となく膨らんだような白いむくみが特徴

むくみ以外に見られる所見

徐々に悪化する。慢性化すると象皮病をきたす。リンパ管炎。

原因

子宮ガン、卵巣ガンの手術によるリンパ節の切除によるもの

栄養失調性浮腫

栄養失調により血液のアルブミンというタンパク質が減り、過剰な水分が腹腔に溜まる。

麻痺性浮腫

脳梗塞の後遺症で足に麻痺が残ると、足を十分に動かせないために筋ポンプ作用が働かず、血液がうっ滞しやすくなりむくみが生じる。
また血管透過性が増すことによりむくみが起こりやすくなる。

深部静脈血栓症

足の深いところ(筋膜より下)に深部静脈という太い静脈があり、これが足の血液の90%以上を心臓へと送っている。
深部静脈の中を流れている血液が固まってしまい、血栓になる病気を深部静脈血栓症という。
深部静脈に血栓ができると、足の血液がうっ滞してむくむ。

血栓ができる原因には、血液が固まりやすくなる病気やカテーテルなどによる血管の損傷などがあげられる。それ以外にも血液がゆっくりとした流れになると血液は固まりやすくなる。(例:足の筋肉を長時間使わない飛行機や長距離バス、寝たきりの状態など)

足の静脈にできた血栓が剥がれて血管を流れて肺に行き、肺動脈につまってしまう肺血栓塞栓症がいわゆるエコノミークラス症候群。

下肢静脈瘤

原因は血液の逆流。足の静脈には弁がついていて血液が逆流しないようになっているが、妊娠や立ち仕事などがきっかけで弁の機能が失われると血液が逆流し、血管の圧力が高まって静脈がふくれ静脈瘤が発生する。
危険因子として性、立ち仕事、加齢、遺伝、妊娠などがあげられる。

むくみの予防と解消法

十分な休息

日中に足に溜まった余分な水分が睡眠時に移動を始める。
横になっていることで循環血液量が増大して、腎臓への血流量が増加、余分な水分が尿として蓄積される。

寝るときの解消法

足を高くする(重力を利用してむくみを軽減)。
足元に座布団や枕を入れて足を15cmくらい高く(心臓より高く)して寝ると効果的。
かかとの下だけでなく、ひざの下くらいまで座布団を入れて、下肢全体が高くなるとより効果的。

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水分の摂り方

1日の水分量は1.5~2Lくらい。(食事でとる水分も含む)
1回200mlを1日10回にわけて飲む。(一気にまとめて摂らないのがポイント)

食生活

  • 食事改善でビタミン、ミネラルをとる。
    カリウムを多く含む食べ物。(バナナ、リンゴ、昆布など)
    ビタミンB1を多く含む食べ物。(豚肉、豆腐、小豆、かぼちゃなど)
  • 利尿作用のある食べ物を摂る。(すいか、きゅうり、冬瓜など)
  • 塩分を控える。

グッズ(弾性ストッキング・足裏シート)

弾性ストッキング

弾性ストッキングは足を圧迫することでむくみ予防に効く。
組織圧・筋ポンプ作用をサポートする。

◎むくみ予防用の弾性ストッキングの圧力の目安

軽いむくみ10mmHg(13hPa)前後
中くらいのむくみ15mmHg(20hPa)前後
ひどいむくみ20~25mmHg(27~33hPa)
※mmHg 圧力の単位
※hPa ヘクトパスカル、圧力の数値単位

◎注意点
  • 足がむくむ前、朝の仕事前に履く。
    むくんでしまってから履くとむくみ予防の効果が半減。
    むくんでから履くなら、10分間でも足を上げてむくみをとってから履く。
  • 弾性ストッキングはシワができないように丸まらないように使う。
    シワが皮膚に食い込み、皮膚や神経、血管を痛める。
  • 使用中に足に痛みやしびれが生じたときは要注意。
  • 血行障害があると診断された人、心不全の人、足に炎症のある人は医師と相談してから使用すること。

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足裏シート

木酢液・竹酢液の樹液がシートに含まれている。
お風呂上がりや寝る前に足裏に貼ることで樹液が余分な水分、老廃物を排出させる。

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入浴

1回の入浴で湯船に入ったり出たりを2~3度繰り返す交代浴。
湯船につかっている間は血管が開き、湯船からでると血管が閉じて血管運動が活発になる。
お湯の温度は38~40度。熱い湯での長湯は禁物。

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むくみによい成分

赤ブドウ葉

欧州で伝統的に用いられるハーブの一種。
慢性静脈不全に有効であるとされている。

ヒハツ

東南アジアに分布するコショウ科の植物。
毛細血管の構造的な安定化には血管内皮細胞にあるTie2と呼ばれる受容体の活性化が重要とされており、ヒハツから得られる抽出物にはTie2活性化作用が確認されている。

生姜

利水作用があり、体内にたまった余分な水分を排泄し、水分バランスを整える作用がある。

カリウム

カリウムはナトリウムと一緒に細胞の浸透圧バランスをとって体の中の水分量を調節する。
摂りすぎたナトリウムや水分を排泄する働きもある。

メリロート

牧草などに使用されるマメ科の植物。スイートクローバーやセイヨウイビラハギとも呼ばれる。
欧州では慢性静脈不全の改善効果が報告されており、医薬品としても販売されている。

明日葉

明日葉に含まれるルテオリンには利尿作用がある。

ヘスペリジン

温州みかんやオレンジ、レモンに含まれるポリフェノールの一つ。皮や袋、すじなどに多く含まれ、毛細血管の強化や血流改善作用があると言われている。
漢方薬では陳皮の成分、欧州では医薬品の原料とされている。

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漢方薬

防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)

むくみと冷えが同時に起こっていて、だるさを感じやすい人向き。
筋肉があまりなく、ぽっちゃりした色白の水太りタイプの人向き。
下半身のむくみやむくみが原因となって下半身に関節痛が起こっている場合に効果あり。

真武湯(しんぶとう)

むくみとともに、全身の冷えがある人向け。とくに胃腸虚弱をともなう虚証の人にはおすすめ。このタイプは下痢を繰り返し、栄養の吸収がわるくなりがちで、むくみやすい。

半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

リラックスさせる効果がある薬で、神経質で、細かいことを気にしやすく、心身ともに疲れやすい人に向いています。自律神経が乱れてしまうことで起こる、むくみや冷え、イライラ、落ち込みなど、心身それぞれに出てしまう症状にもおすすめ。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

血行をよくする効果がある漢方薬。もともと筋肉が軟弱で虚弱体質の人向き。手足がいつも冷たくて、貧血ぎみで血色がわるい人、冷えとむくみがセットで起こる人向き。肩こりや頭重感、めまいがとれない人におすすめ。

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

当帰芍薬散と同様に、血行改善の効果がある薬。月経痛やPMS(月経前症候群)があって、むくみが起こりやすい人に。どちらかというと体力、体格が充実した中間証から実証※の人向き。肩こり、のぼせ、めまい、あから顔をともなう人に。

※実証:漢方での体質の分類。「実証」と「虚証」がある。
「実証」は体質強壮なひと。「虚証」は体質虚弱なひと。
「中間証」は実証と虚証の間、中庸ともいい、バランスのとれた状態。

五苓散(ごれいさん)

むくみ解消の第一選択薬。むくみ以外にも、頭痛やめまい、吐き気、嘔吐などの症状にも高い効果がある。局所にたまった余分な水分を血管内に戻して利尿させるため、二日酔いやそれにともなうむくみにもよく使われる。

防風通聖散(ボウフウツウショウサン)

体の水分循環を改善し、便通をつける作用がある。体力のある太鼓腹の肥満タイプで、便秘がちの人に向き。

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(※)第2類医薬品:副作用、相互作用などの項目で安全性上、注意を要するもの。

ツボ・マッサージ

足のツボ

◎曲泉(きょくせん):ひざの内側、足の曲げ伸ばしに関係する筋肉の腱にあるツボ

1分間に4~5回押す。
多少強い力で押し、ひざ間接の内部がジーンとしびれる感じがあれば効いている。

◎水泉(すいせん):内くるぶしからかかとの先に向けた斜め下にあるツボ

1分間に4~5回押す。
軽く刺激したり、こすったりする。
やりすぎると効果が薄くなるので、1日5分くらい。

◎中封(ちゅうほう):内くるぶしから1cmほど前のくぼみのなかにあるツボ

1分間に4~5回押す。
足首を甲側からつまむようにしてツボに親指を押し当て、ゆっくり刺激する。
もみこむようにするのも効果的。

◎八風(はっぷう):足の5本指の各またの部分。

それぞれ30秒から1分間こする。
指と指のあいだを、痛くない程度の力でやさしくこする。
左右計8つのすべてを刺激する。

◎湧泉(ゆうせん):足の裏側にあり5指を曲げるとへこむところ。

1分間に4~5回押す。
ツボに親指の腹を押しあて、強めに刺激する。
力を入れたいときは、両手の親指を重ねて圧迫する。

◎足心(そくしん):土踏まずのほぼ真ん中。

1分回に4~5回押す。
ツボに親指の腹を押しあて、押し込むようにして、徐々に力をいれる。
じっくり圧迫する。

顔のツボ

◎百会(ひゃくえ):頭の左右中央、頭頂部の近く。

4~5秒間の刺激を、15~20回繰り返す。
両手の中指のツボにあて、息を吐きながら真下にグッと押すか、軽くトントンたたいても効果的。

◎亜門(あもん):後ろ髪の生えぎわ中央より約1.5cm上にある。

4~5秒間の刺激を、15~20回繰り返す。
ツボを両手の中指で押すのが基本。両手で頭のうしろを包むようにして親指で押す。

◎天柱(てんちゅう):髪の生えぎわにあり、後頭部の出っ張りのすぐしたのくぼみにあるツボ。

4~5秒間の刺激を、15~20回繰り返す。
中指か親指を左右のツボにあて、こね込む感じでジワッと押し込む。
もっと強く刺激したいときは、ペンの柄などで押す。

マッサージ

マッサージする際に皮膚に摩擦が強く生じるとダメージを受けるので、すべりやすくするためにクリームやオイルなどを利用するとよい。

◎太ももの内側、外側

各10回程度。
親指と他の4本指を太ももに押し当てて、ひざに近いところからももの付け根に向けて押し上げる。太ももを上下に分けて、下半分、上半分を意識しながらマッサージする。

◎首

10回程度。
のどの中央に手のひらをあて、首のうしろへそっとすべらせるようにして、やさしく首の付け根にある頸部リンパ節を刺激する。

◎顔

10回程度。
のどの中央に手のひらをあて、あごのラインに沿って上へすべらせる。耳まできたら、人差し指と中指で耳をはさむ形にする。

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【参考資料】

・むくみ体質をあきらめない-医師が教える予防・解消の知恵  著者:平井正文、廣田彰男、中村正人、鈴木加余子 株式会社メディカルトリビューン

・みんなの女性外来 むくみをとってやせやすくなる本 総監修:対馬ルリ子 株式会社小学館

・ツボ&リンパ刺激で冷え・むくみがスッキリとれた 著者:五十嵐康彦 株式会社リヨン社