生理前・生理中のむくみの原因と解消法

女性にむくみは起きやすく、生理中ならばなおさらです。ただでさえ気分が悪いところに服が入らない、自身の見た目が気に入らないとなると心理的なダメージは大きくなります。むくみだけでなく、頭痛や憂鬱な気分といった症状も女性を悩ませています。むくみの原因は血行不良が主ですが、女性ホルモンが活発になる生理ならではの発生理由もあります。

生理のしくみ

赤ちゃんを作るのに必要な成熟した卵胞の排出が生理です。排卵が起きると子宮内膜が膨らみ、受精卵を受け止める準備が始まります。妊娠しない場合は新しい子宮内膜を作るために古いものが壊れ、血液の塊と一緒に溶けて剥がれ落ち、流れやすい液体となって排出されます。子宮の中で月ごとに基底層が組織を作り出し、子宮内膜を厚くする女性ホルモンの働きが繰り返されるのが生理です。

生理前・生理中にむくむ原因

生理前の原因

生理前のむくみは、女性ホルモンであるプロゲステロンの過剰分泌が主な原因です。
体が妊娠しやすい環境を整えようとして、栄養や水分を蓄える働きを促進させ、体内の水分量が増えてむくみが出来てしまいます。また、プロゲステロンは腸のぜん動運動を弱めるため、便秘に陥りやすくなります。
プロゲステロンは黄体ホルモンとも呼ばれる、健康を守るホルモンです。乳腺の発達、食欲亢進、基礎体温の上昇などが主な作用となっています。
その一方、プロゲステロンは月経前症候群や月経前不快気分障害の原因にもなり、情緒不安定、頭痛、肌荒れといった症状を引き起こす一面も。
不妊や初期流産を招く黄体機能不全は、プロゲステロンの不足が原因の一つです。

いつからむくみが出てくる

むくみが出てくるのは、生理の10日から12日前の黄体期です。不安定で体調不良が起こりやすい黄体期には、月経前症候群に当てはまる症状が出てきます。お腹や胸の痛みから、吐き気や倦怠感といった精神的な症状も含みます。
月経前症候群の症状が強いとホルモンバランスが乱れている可能性があり、むくみによる体重はなかなか元に戻りません。月経前症候群が現れる時期は人によって異なりますが、早ければ12日前、大体は3日から10日前ほどです。病院で処方される低用量ピルや漢方薬、脳に刺激を与えるアロマテラピー、血糖値の上昇と下降を緩やかにする食事によって症状が緩和します。

生理中の原因

生理中のむくみの原因は、主には血行不良です。子宮を温めるため子宮周辺の血管が広がり血液が集中するため、血が離れた手先や足先は冷えます。
特に脚は静脈が広がると、血液を上半身へ送り返す逆流防止弁が変形し、血流が逆流します。やがて血管から染み出した水分により、周囲にある細胞の新陳代謝が悪くなってむくみや脚の疲れ、こむら返りになります。また、プロゲステロンと同時に代謝を促すエストロゲンの分泌が減少するため、生理前に出来たむくみの解消も難しいです。

生理前・生理中にむくみやすい部位

生理前や生理中に特にむくみやすいとされているのは、脚です。脚がむくむ場合は、血行不良であることを自覚しましょう。下半身における流れの悪い血液が溜まると、むくみ始めてしまいます。脚のむくみは月経前症候群の症状の1つで、生理が始まる4日前、あるいは5日前から出始めます。血行不良以外に、貧血と筋力不足が脚を痛くさせています。貧血の悪影響を受けやすい生理中は鉄分が不足すると、機能する細胞に十分な栄養や水分を届けられません。一種の酸欠状態であり、痛みやだるさが脚に現れます。筋力不足であれば、血液を心臓へ送り返す力が弱くなっています。血液の循環が上手くいかなければ、余分な水分や老廃物を流すことができません。

むくみと共に現れる症状

生理前・生理中のむくみが当てはまる、月経前症候群と月経困難症には様々な症状があります。月経前症候群は頭痛をはじめして痛みを体の各部位に与え、眠気、微熱が発生し、疲労度や食欲に影響を与えます。精神的な症状に挙げられるのは鬱に似た気分の落ち込み、集中力の欠如、不眠など様々です。
月経前症候群には200以上の種類があり、定義は、生理の3日前あるいは10日前から続き生理が始まると緩和あるいは消失する症状です。黄体期に多く分泌されたエストロゲンとプロゲステロンの急激な低下、あるいはストレスの影響など様々な要因で、神経伝達物質や脳内のホルモンなどの異常が引き起こしています。
月経困難症は生理痛で日常生活に支障をきたす状態を指しますが、むくみの他、下腹部の痛みや吐き気、頭痛、眠気、苛立ちなどが含まれます。
生理が始まって分泌されるプロスタグランジンが子宮の伸縮や排出といった働きをしますが、プロスタグランジンの分泌量が多い、あるいは子宮筋の感受性が高いと強くなるのが機能性月経困難症による生理痛です。器質的な疾患は見つかりませんが、子宮内膜症の初期の段階といった場合もあります。器質性月経困難症は子宮内膜症や子宮筋腫などの疾患が原因である場合を指します。

解消法

生理によるむくみをどう解消すれば良いのでしょうか?方法は複数あります。
まずは体調及びむくみを左右するホルモンバランスを正常化するため、食生活や生活習慣を整えましょう。食生活において、血圧と血糖値、脂質は生活習慣病と大きな関わりをもっています。減塩のために醤油は濃口あるいは減塩タイプを使い(塩分濃度は、濃口よりも淡口醤油の方が高いです)、濃い目の出汁を取る、レモン汁や酢を活用することが可能です。
ストレスが溜まらない程度に野菜を取り入れるなど、バランスの良い食生活を心がけ、早食いや夜食を抑えます。朝食は何かしら口に入れましょう。炭水化物を取らなければブドウ糖が不足するなど、体への負担が大きくなります。
アルコールや塩分の摂りすぎはむくみの原因になる一方で、カリウムには水分と塩分を排出する働きがあります。コーヒーや紅茶に含まれるカフェインはカリウムの働きを阻害するため、注意しなければなりません。
気分を落ち着かせるハーブティやほうじ茶、肌荒れに効くはと麦茶などが推奨できます。水分補給も大事で、水分を控えるのは逆効果です。

タオルを2枚使った冷温タオルパックで、手軽なむくみの解消法を実行できます。
氷水で冷やしたタオルと蒸しタオルを20秒ずつ、交互に3回ずつ当てましょう。老廃物を排出する役割があるため、顔がすっきりします。
脚がむくんでいる場合は仰向けになり、手足を上へ向けてぶらつかせましょう。1分ほど続けると末端の血管が活性化し、滞ったリンパの流れが回復します。体が温まるため、睡眠の質を向上させる効果もあります。
日頃からウォーキングやヨガなど軽い運動を取り入れていると自律神経が乱れにくくなり、血行促進やリフレッシュ効果から鬱々とした気分を回避できるようになります。
就寝時に脚を上げて寝ることもむくみ解消の手段の1つですが、高さには気をつけないといけません。畳んだバスタオルを2枚重ねた程度の10cm前後が適切な高さであり、下半身に溜まった血液を流れやすくします。20cm以上上げすぎると脚の付け根の静脈が圧迫されて、水分や血液が流れません。

まとめ

生理中のむくみは女性ホルモンによる水分の保持や、一部分の血管の拡大による血行不良などが原因です。規則正しい生活を心がける他、軽い運動を取り入れる、適度に水分をとるといった行動で、むくみに限らず生理痛などの症状が緩和する可能性が大いにあります。
もし月経前症候群や月経困難症の症状がひどければ、適切な対処法が分かる婦人科へ行くのも選択肢としてもっておきましょう。