妊娠初期・妊娠後期のむくみの原因と解消法

同じむくみでも、妊娠中のむくみは、初期と後期ではすこし変わってきます。むくみを改善するための方法も同様に違います。妊娠中のむくみ対策や気をつけること等を紹介していきます。

妊娠初期・後期のむくみの原因

まずは妊娠初期に起こるむくみについて説明します。大体の女性は、妊娠後期になってからむくみがでてきますが、妊娠初期にむくみが発生する方もいます。

赤ちゃんは母体から胎盤を通して血液を送ってもらっているので、妊娠すると急激に血液が増えることになります。血液の半分は水分でできているため、その水分が皮下脂肪へ溜まっていくことにより、むくみができていってしまいます。他にも、プロゲステロンという子宮内膜を厚くし、基礎体温を上げる働きのある成分の分泌量が増えていきます。プロゲステロンは水分を体内に蓄積する働きもあるので、更にむくみを起こす原因となってしまいます。妊娠後期になると赤ちゃんも重くなってくるので、足の付根部分に降りてきます。そのことによって血管が圧迫され、足がむくみやすくなってしまいます。

妊娠中に注意が必要なむくみとは?

妊娠中に注意すべきむくみとして、妊娠高血圧症候群が挙げられます。

妊娠高血圧症候群は、妊娠中になんらかの原因によって高血圧になったり、タンパク尿がでる病気の総称です。なぜ妊娠高血圧症候群が発生するのか詳しくは解明されていませんが、特徴的な自覚症状はむくみです。ですが、むくみだけでは妊娠高血圧症候群だと断定するのは難しくなっています。むくみが酷すぎ、高血圧によって起こるめまいや頭痛、妊娠中の急な体重増加があった場合は、妊娠高血圧症候群である可能性が高いです。

妊娠高血圧症候群は、重症化すると母子ともに危険な状態へさらされるので、むくみの症状が酷いという方は、診察をしてもらいましょう。

妊娠高血圧腎症にも気を付けましょう。危険性に関して言えば、妊娠高血圧症候群よりも上です。高血圧になるだけでなく、タンパク尿を出し、症状が進行していくにつれて合併症を起こす可能性も出てきます。母体と赤ちゃんへの負担も大きく、痙攣によって命を落とすこともあり、全身の臓器が機能障害を起こす可能性もあります。妊婦健診によって早期の発見ができるので、定期的に行うようにしてください。

妊娠中のむくみに対する疑問にお答えします

お腹の中の赤ちゃんへの影響は?

妊娠中期に入ると、体調が安定して、赤ちゃんの胎動の音も聞こえてくるようになります。ですが、顔や足がむくみ始めていると、食べ過ぎなのかと誤解してしまう人も少なくありません。むくみによって赤ちゃんへ悪影響が及ぶのではないかと心配される方も多いですが、そのむくみは、赤ちゃんへ栄養を届けている証拠でもあります。妊娠すると、女性は体内で血液が増えていきます。特に、血漿と呼ばれる液体が増えていきますが、血漿は90%が水分でできており、さらさらとした血液をつくることができるようになっています。さらさらとした血液は血管を流れやすく、母体から胎盤を通り、赤ちゃんのもとへスムーズに届けやすくなり、栄養の運搬も便利になります。ですが、血漿はほとんどが水分でできているため、母体に水分がたまりやすく、手足がむくみやすくなってしまうのです。他にも、妊娠後期に入ると、赤ちゃんの重みによって、足の付根部分にある太い血管が圧迫されてむくんでしまうことがあります。

赤ちゃんへの栄養を運搬することによってむくみは起きやすくなり、赤ちゃんが元気に育つほどに足がむくみやすくもなります。

しかし歩くことができないほどに酷くなったむくみは、妊娠高血圧症候群の可能性もあるので、妊婦健診で定期的な検査を行いましょう。

結婚指輪はいつはずした方がいい?

手がむくんでしまうことによって、結婚指輪が指に入らなくなることがあります。逆に、結婚指輪がむくみのせいで外せなくなり、ちょっとしたトラブルになったという人もいます。結婚指輪をはずす時期は、指がむくんできた頃か、病院から指示をされた時が一般的です。妊娠中期や後期に入ると、むくみが酷くなる人も増えてくるので、大体の方が妊娠中期に入る前に結婚指輪を外されています。むくみが酷くなっても結婚指輪をはめ続けた結果、思い出のつまっている結婚指輪を切らなければいけない事にもなった方もいるので、早めにはずすようにしておきましょう。

水分の摂り方は(摂取量など)

妊婦の方は、むくみを気にして水分量を控えてしまうことが多いようですが、水分量を控えることは赤ちゃんにも母体にも悪影響があります。妊娠時になると汗をかきやすくなり、赤ちゃんへ送る血液も増えるので、水分は自然と普段よりも多めに摂取する必要が出てきます。水分が足りないと血液はドロドロになり、赤ちゃんへ栄養や酸素を送ることが難しくなってしまいます。また、羊水にも水分が必要となってくるので、むくむことが嫌だからといって、水分の摂取量を控えることはやめましょう。

特に夏場は気をつけてください。妊婦の方は通常よりも発汗作用が働きやすくなっているので、夏場の外出の際には、水分補給を忘れないようにしてください。暑い季節にはつわりも酷くなるので、嘔吐によって体内の水分が不足しがちになります。こまめな水分補給をすることが大切です。

一日に必要な水分摂取量は、通常では1.5リットルとなっていますが、妊娠中の水分摂取量は、2リットルとなっています。子宮が大きくなると膀胱が圧迫されるため、トイレに何度も行くことが増えます。1日に2リットルの水分を摂取しても少なく感じられるほどです。妊婦の方にオススメする飲み物は、麦茶やたんぽぽ茶、ごぼう茶などの、ノンカフェインでミネラルが豊富に含まれているものです。冷えやむくみの改善が期待できるポリフェノールも含まれているので、水分を摂りすぎることを気にかけている方は、これらの飲み物を飲んでみてください。

妊娠中のむくみの解消法

まずは、妊娠初期のむくみの解消方法をお伝えします。つわりが重い方や、デスクワークなどをしていて長時間同じ姿勢のままでいる方は、適度に運動をするようにしましょう。休憩中に軽めのストレッチをするだけでも効果はありますが、青竹や足つぼを使った簡単なマッサージだけでも大丈夫です。体の血行をよくして、体をできるだけ冷やさないようにするのがポイントです。

まだお腹が小さい妊娠初期は、普段使っている服を着る人がほとんどですが、妊娠初期からマタニティウェアのようにゆったりとした服装をしておきましょう。すっきりとした服は、体を締め付けて圧迫していることもあります。他にも、ヒールからぺたんこ靴に履き替えるなど、細かなところまで気を配る必要があります。妊娠後期に入ってからの解消法では、寝る時や休憩時には足を20センチほど高くなるように、クッションなどを足の下へ置くようにしましょう。仰向けになっている状態で、両手両足をぱたぱたと10秒間振って睡眠に入るのも効果的です。マッサージによって足の血液循環をすることも効果がありますが、お腹が大きくなると自分でマッサージをするのは辛くなってくるので、パートナーに頼んでマッサージをしてもらってください。

まとめ

妊娠初期と後期では、むくみの症状や、その対処方法も少しですが変わってきます。血行を良くすればむくみの悪化が防げるので、自分のできる範囲内の方法でむくみを解消していってください。