むくみで体重が増える?!

むくみで体重が何キロ増加する?その原因は?

朝はすんなり履けた靴が夕方にはきつい。
見るからに足がパンパン。
それどころか、実際に体重計に乗ってみると朝と夜とで全然体重が違う…!

その原因は太ったわけではなく、むくみのせいかもしれません。
それなら病気じゃないから大丈夫。と侮っていると、思わぬ体重増加につながります。

1kgの増加もめずらしくありません。それどころか重篤な場合は、2kg前後増加することも。
せっかくダイエットや節制をしていても、むくみのせいでちっともボディラインが変わらないままということも起こりえます。

すっかり身近な言葉になったむくみですが、医学的には「浮腫」という言葉で呼ばれています。その正体は体の中から排出されずに余った水分。これが体重増加や体がパンパンに張り詰めてしまう原因になります。

人間の体は約60%が水分でできています。
その水分は体中をめぐっている血液によって、30兆個を超える人間の細胞ひとつひとつに届けられます。
そして細胞の中で古くなった水分が、今度は血液やリンパ液に戻り再吸収されます。

これらは栄養が細胞に運ばれるための重要な体の働きです。
こうして常に栄養を含んだ新しい水が体の中を循環しているのですが、食生活や生理、ストレスといった要因によってこの循環が妨げられることがあります。

そうなると水分はうまく血液などに再吸収されずに、皮下組織に溜まっていってしまいます。
これがむくみの仕組みです。

問題は、余分な水分のせいで体重が増加し、実際にボディラインが崩れるだけではありません。
水分が溜まった部分は冷えの原因にもなり、余計血液やリンパの流れを阻害することもあるのでむくみの悪循環となります。
食生活は変わらないのに体重が増えたなと思ったときは、むくみを疑ってみましょう。

むくみと肥満の違いは?

肥満だと思ってダイエットを頑張りすぎると、むくみが悪化することもあります。
ですから、むくみと肥満の違いについて理解しておくことが、むくみ対策の第一歩です。

まず、二つの大きな違いは「水分が増えたか」と「脂肪が増えたか」という点。

水分の場合はむくみ。主に塩分やアルコールの摂りすぎにより増加します。
逆に脂肪の場合は肥満。脂質や糖質の摂りすぎによって増加するものです。
ですから体重増加が気になった時はまず、最近の食生活を見直してみるとその原因が見えてくるわけです。

またじわじわ増えていく肥満と違い、むくみはたった一日のうちに数kg増加したかと思えば、次に量るときには元の体重に戻っていたといった特徴も。
短時間に激しい体重の増減がある場合はむくみが原因とみたほうがいいでしょう。

一方、この「肥満」と「むくみ」はお互い深い関係にあります。

例えば、むくんでしまうと代謝の低下が起こりますが、そのときに食事を摂取すると、代謝が低下しているわけですから、うまく食べ物をエネルギーに変換できません。
そうなると肥満の原因に。

また、肥満の原因である運動不足は、血行不良を起こしますから、今度はむくみの原因に。
どちらも冷え性の原因でもありますから、放っておくと負の連鎖に陥ります。

むくんでいるときは肥満の対策を、肥満に困っているときは、むくみの対策も意識してみるといいですね。

そんな因果関係にあるむくみと肥満。もっと簡単に見分ける方法があります。
最初に、むくみが気になる場所を指でぎゅっと押します。力を込めたまま、約10秒。
その後、指をそっと離してみてください。
押し付けた部分が凹んだまま、もしくは戻るのに時間がかかるようならむくみ。指を離したとたんに、すぐに元の状態に戻るようなら肥満の可能性が高くなります。

急激な体重増加は病気かも?

体重の増加が急激だから、これは肥満ではなくてただのむくみ。と判断して安心してしまうのは危険です。

急激な体重増加は、危険な病気のサインであることも。
ただ、病気になるとむくみやすいのも事実で、病気かそうでないかの自己判断は難しいところです。
重度のむくみが日ごとに悪化したり、頻尿、呼吸困難、全身のむくみなど、気になることがあれば病院を受診してみるのがおすすめです。

体重増加を伴う病気はたくさんあります。

例えば女性に多い甲状腺機能低下症という病気は、その中でもいくつかの種類に別れますが、小食であっても急激な体重の増加を伴うことがあります。
中には「首が太くなる、腫れる」といった、むくみと勘違いしかねない症状が出ることも。

また、下腹ばかり膨らんでベルトがきつくなってくるようなら、卵巣腫瘍の恐れもあります。
卵巣の中に腫瘍ができるこの病気も、小食であっても体重が増加し、摘出手術をすれば一気に体重が減ったという話もあります。他にも多嚢胞性卵巣症候群など、女性特有の病気には、症状の一つとして体重の急激な増加を伴うものも珍しくありません。

もし全身にむくみが見られるようなら、腎臓や心臓の病気の可能性も考えられます。
特に腎臓の機能が低下すると、むくみの原因となる水分の循環に影響し、必要な栄養を体に運ぶことができなくなり「ネフローゼ症候群」という血液中の水分が細胞に流れていく症状が起こり、過剰なむくみを引き起こすことに。腎機能の悪化を放置しておくと、人工透析が必要な恐れもあります。

心臓も、体中に血液を送るポンプの役割を果たしていますから、この心臓の機能が低下すると血液の循環が滞りむくみの原因になります。

病気によってその前兆はさまざまですが、どの病気も早期の対処が重要です。
たかがむくみだと油断して放置せずに、なぜむくんでいるのか、自分の体と向き合うことが大切です。

解消法

むくみによる体重増加の対策は、まずは予防から。
食生活を見直し、なるべく運動をしましょう。
特に、塩分やアルコールの摂りすぎは禁物です。
野菜や果物には血行促進を促すカリウムなど、体の中の水分の循環によい栄養素がたくさん入っていますから、意識して摂るように心がけたいですね。

また足がむくみやすいといった症状は、足の血液を心臓に戻す足の筋肉のポンプ力が衰えているため。
運動によって筋肉を維持することは、血液の循環にも必要不可欠です。

もう一つ注意したいのがストレスや睡眠不足。
この二つは精神的なダメージだけでなく、心臓の機能にも影響を与え、血液の循環を悪くする原因にもなります。
食生活や筋肉の維持には自信があるのにむくみが取れない…という場合は、この二点を見直してみましょう。

次に、どうしてもむくんでしまった場合は早めの対策を。
血流をよくし、リンパの流れを助けるマッサージや、ツボ押しを活用しましよう。
難しいものでなくとも、手足の末端から心臓に向かって撫でるようにマッサージするだけでも、十分滞りがちなリンパに働きかけることができます。

おへその周りや膝の裏、太ももの付け根は特にリンパが滞る部分。
ここも、心臓に向かって入念にマッサージしておきたいですね。

むくみにおすすめのツボといえば、湧泉というツボです。
このツボは腎臓や膀胱の機能を高め、排尿しやすくなるよう働きかけてくれます。

場所は、足の裏の真ん中の少し上。足の指を曲げたときにへこむ部分です。
といっても足の形も人それぞれで、本当に正しい部分を押せているか不安な時は、その周辺を探してみましょう。

足の裏は第二の心臓とも呼ばれ、他にも体にいい影響を与えるツボや、刺激によって血行促進を促すことができるので、全体的に指で押してみたり、ゴルフボールなどを踏んで軽く転がす、といった簡単なマッサージを取り入れるだけでも、効果が期待できます。